- 下戸はビジネスをするうえで圧倒的に不利
会社というのは人の集まりなのだから、そこでの人間関係、人の好き嫌いが大きく作用する。好きな人と、ウマの合う人と一緒に仕事をしたいと思うのは誰しもが思うことだ。このウマが合うかどうかは、一緒に酒を飲むというのが手っ取り早い。そこで話した会話の内容に意味があるではなく、むしろ意味なく飲んで、一緒にぐでんぐでんになるということにこそ意味がある。「あいつ、かわいいな」と思われることこそに意味がある。
かわいい、と思われるチャンスを逃していることで下戸は人と人との仕事を円滑に進めるうえで圧倒的に不利だ。
私は酒が飲めない。完璧な下戸だ。
それだけが原因ではないと思うが、下戸であることが仕事をするうえで不利に働いてきた。そうはなるまいと、コーラでハイテンションな私を演出したりもしたが、飲み会大好きで飲み芸の2,3はもっているスーパースターにはどうあがいても敵わない。
こんな下戸な私だが、学生時代の友達の飲み会や、前の職場の人たちとの飲み会は楽しく時間が過ごせ、下手したら「二次会に行こう!」と自ら率先してリードしたりもする。私の場合、きっと飲み会全般が苦手というより、今の会社の人たちとのコミュニケーションが苦手だったのだろう。
- コロナ禍における働き方改革は、コミュ障に有利にはたらく
コロナになって、在宅ワークが基本になった。ごくたまに会社に行くことはあるが、それでも月に1日くらいなもので、自宅でPCと、携帯電話でのリモートワークにすぐに慣れた。ノートPCの小さな画面が効率が悪いと、ディスプレイと外付けキーボードで劇的に効率が上がった。
在宅ワークが基本になると、実際にその人のデスクにうかがって、「ちょっと時間あります?」として挨拶ができなくなった。ただ職場をウロウロして、「なんか仕事ありません?」と顔を売ることができなくなった。
対人関係難アリの人間はこのウロウロというのが苦手だ。
日々の人間関係というもの、個々人の人間関係で仕事が円滑に進むかどうかが分かれることは十分に分かっているのだけれど、苦手なものは仕方がない。
それがコロナになってから、突然電話(電凸)や、いきなりメール(いきなりステーキみたい)が自然に行える環境になった。対面での会議や挨拶ができないのだから。
当たり前のことだけれど、コロナという環境の変化で、電凸、いきなりメールせざるを得ないというのが素晴らしい。会うのが苦手で、電話で簡単に済ませているという礼儀のなってない奴という雰囲気がとても薄れるのが素晴らしい。
一人だけ在宅ワークしているのなら、礼儀がなってない横着な奴になる可能性があるが、会社全体がリモートワークが基本となると、オンラインでのコミュニケーションがデフォルトになるのが、コミュ障にとってとてもありがたいことだ。
- 在宅ワークは昭和のアナログなコミュニケーションがとり辛くなった
コロナ以前は、まずは「新任の●●です!なんでもやるんで、お願いしまーす!」という挨拶行脚するとか、それこそ飲みの場で、「あっ、こいつ新しくうちの部にきた●●だから、よろしくな」という先輩の一言で、乾杯して関係深めてから、仕事の依頼をするという順序がありえた。
私はタバコも吸わないが、どうやらタバコ部屋での人事情報や誰それのマル秘情報のやりとりなんかもあるらしい。
後輩を夜な夜な飲みに繰り出して関係を構築するなんてのは、うちの会社の伝統芸である。
私は何もこの昭和のコミュニケーションを批判したいのではない。むしろこれこそが仕事の本質だとすら思っている。
でも、コロナ禍で、密室、大人数で会話をする、大声を張り上げる、歌う、芸をする、肩を組むがNGになった。もしかしたら10年後には、もとの昭和の飲み会文化に戻るかもしれないが、それでも、コロナになって、アナログなコミュニケーションがとり辛くなったことは間違いない。
- 飲み会が苦手な人はオンラインでの働き方にシフトせよ
新型コロナウィルスが世界的な流行が起こる前から、「働き方改革」は流行語になっていた。でも、期せずしてのコロナが、仕事をするうえでの環境の変化を加速させたことは事実としてある。
箱に閉じ込めてのイベントが全滅するというのは言い過ぎだろうが、あらゆる仕事、ビジネスがWEBでのオンラインに置き換わっていくだろう。
下戸にとって非常にラッキーなことに、「飲み会」が開催されにくくなった。
自宅での自分の時間が増えた人が多いだろう。
ずっと、面白くない奴、かわいくない奴と辛酸をなめ続けてきた、下戸の諸君
このビッグウェーブに乗らない訳にはいかない!