審査で落選した人が知りたいのは、落ちた人の生身の声
「Google AdSense 審査」で検索すれば、それこそググれば、たくさんのHowToのブログや、解説動画が出てくる。
そこで語られているものの多くは、「こうして一発で審査通過した」「こうして一発で通過させた」という体験談だ。
この体験談は、審査で落ちた人にはあまり参考にならない。なぜなら、審査で不承認になった人が、どう手直ししたら審査通過したのかの解説になっていないから。
また、すでにブログで成功している人の意見も参考にならない。
彼ら、彼女らは結構有名な人になっていて、登録者というか、お気に入りに設定されているから、その日記のUPを楽しみにされている。ブログの書き方は、日常を毎日更新することだと書いている人も少なくないが、これも参考にならない。。
有名になっていない普通の人が日常を日記風に書いてもそれを楽しみにしている人はいない。なにより、そういう日記風の記事を書いてしまうと、アドセンスの審査に通らない可能性がある。
Googleアドセンスに通過するための基本的な5項目
1・オリジナルな情報
他人の情報をコピペしただけのコンテンツでは、アドセンスの審査は通らない。あくまでも、自分個人の実体験(一次情報)で記事をつくらなければならない。これはとても重要なことで、コンテンツガイドラインに「独自のコンテンツ」という明記がある。
- 関連性の高い独自のコンテンツを掲載したサイトを作成してください。
2.投稿記事数
アドセンスの審査には、15~20の審査が最低条件といわれるが、全くの嘘だ。最初は、審査のために16の記事をUPして、審査をかけたら落選。私が最終的に審査に通過したときの記事の数は「8」である。要件を満たしていれば、「5記事」くらいでも審査はパスできるはずだ。あまりに多くの記事を書いて、審査でNG出た場合に、どこが問題だったのかわからなくなるため、少ない記事数で、審査を通すことをお勧めする。
また、審査には、更新の頻度も全く関係がない。
3.1つの記事における文字数
最低何文字という決まりはないと思われるが、私は1記事あたり、最低1,000文字というのを考えていた。アドセンスの審査は入り口であって、審査が通過してから、収益を上げようとする場合、Googleは、そのサイトでの滞在時間をみていて、入ってすぐに離脱するようなサイトを評価していない。なので、Twitterのような短くすぐに読み終えてしまう記事は今後のためにも書かないほうが良い。
4.写真(アイキャッチ画像)
人気のブログサイトをみると、皆がタイトルのアイキャッチ画像で、「注目を浴びる、読んでみようと思わせる画像」を作っていることがわかる。これがポイントなんだな、と思って、凝った画像を作り、有料のサイトの画像を使う人も多いだろう。
審査落選したときの私がそうだった。有料で著作権もクリアしたものだから大丈夫だろうと思っていたが、Googleとしては、それが大丈夫な画像なのか、どこからか著作権を侵害して、抜き取ってきた画像なのかの判断ができないからNGだ。
Googleアドセンスの審査では、クリアするまで、自分で撮影した画像を使うべき。
5.人のコンテンツの紹介はNG
審査をパスするまで、リンクを貼るのも控えたほうが良い。リンク先のコンテンツも審査の対象になるためである。
また、YouTubeを貼るのも控えるべきだ。1の「オリジナルな情報」というのと同じく、他人の情報、コンテンツならば、そのサイトを見に行けば良いので、一次情報の有益なコンテンツとみなされない。
NGな例として、審査で落ちたときの記事をUPする。
こういうただの紹介記事が一番ダメなので、ご参考まで。
「Googleが掲げる10の事実」を読んでも、落ちた理由は分からない
アドセンス審査のHowToで、よく「この10の事実を読めば、Googleが考えている方針、そして有益な情報(どんな情報に広告を張りたいか)がわかる!」ということが言われている。
早速、読んでみよう。
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
- 1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
- 遅いより速いほうがいい。
- ウェブ上の民主主義は機能します。
- 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
- 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
- 世の中にはまだまだ情報があふれている。
- 情報のニーズはすべての国境を越える。
- スーツがなくても真剣に仕事はできる。
- 「すばらしい」では足りない。
これを読んで、自分のブログがアドセンスの審査になぜ落ちたのかがわかる人っているだろうか?当たり前のことだが、これはGoogleのスローガンみたいなもので、アドセンスの審査がどのような基準で当落を決めているのかの情報ではない。
アドセンスの審査に対しては、この「10の事実」は読まなくても全く問題ない。
これは、新聞記事に対する新聞社のイデオロギーと、新聞広告の審査基準というのは別物という事実に近い。
ロケットのネジに関する情報が正しいかどうかなんて普通の人にはわからない
あなたがアドセンスの審査に落ちても、具体的にNGの箇所を指摘してはくれないし、どう修正したら審査を通してくれるかの説明はない。
そこで途方に暮れるのだが、審査結果NGのメールに、「AdSenseプログラムポリシー」のリンクが貼ってあって、ヒントがそこに書かれている。
リンク先の、「AdSenseプログラムポリシー」の中に、「コンテンツポリシー」という項目があって、「パブリッシャー向けポリシー」のページが重要だ。
NGなコンテンツの例として、以下のような事柄があげられている。
- 違法なコンテンツ
- 知的財産権の侵害
- 絶滅危惧種
- 危険または抽象的なコンテンツ
- 不正行為を助長する商品やサービス
- 不適切な表示に関連するコンテンツ
- ・・・
- アダルト
例えば、「クスリの入手方法」とか「エロ満載」のコンテンツ記事を書いていたなら、なぜNGだったのかが当人にはわかりやすいが、多くの審査NGになった人は、「どれも該当していないんだけれどなぁ」という感想を持つはずだ。
ここでのポイントは、素人(一般の人)が見て、読んで、「NGなケースに当てはまるんじゃないかなぁ」と思ってしまったら、終わりということ。
その分野の専門家でない素人が、その記事の正確性なんてわからない。「下町ロケット」で出てくるような、ロケットのネジに関する記事を書いても、その記事が正しい内容かどうかなんてわからない。
私が審査で落ちた理由は、以下の記事が、「不適切な表示に関連するコンテンツ」に該当していたことは間違いない。
- 「早期退職でもらう退職金をどうするよ?」
「間違いない」というのは、この記事を1つ削除しただけで、審査を通過したのだから。
審査で、「不承認」になったのメールの文面に以下の文言がある。
なお、お申し込み内容を更新し、
再提出していただくことも可能です。 お客様のアカウントがプログラム ポリシーに準拠しているかどうか、Google の担当者が確認いたしますので、 上記の問題をすべて解決していただいた上で再度ご提出ください。
「担当者が確認」と書いているのだから、不承認になった際にGoogle社内では、このサイトのどこがNGというのは共有されていることになる。その審査の「人」がチェックして、「問題を解決した」と判断したから、承認したとということだ。
「緩い、厳しい」という担当者の審査基準によって、通る、通らないが決まるものではないことがわかる
どの会社でも揉め事が嫌なのだ
Googleは、広告業なのだから、その売り場での広告枠は多いほうがいい。インプレッションやクリック課金、コンバージョンでの成功報酬というのがビジネスモデルなんだから、人気のないWEBサイトには、お金を払う企業の損失はない。
なので、売り場となるWEBサイトは多いほど良いはずだ。
それなのに、WEBサイトで、広告を貼るのに相応しいかどうかの審査をするのは、そのサイトの記事が揉め事に発展するのが嫌だからだろう。
どこの会社でも、どの社員でもトラブルに巻き込まれるのが嫌なのだ。しかもGoogleは、インターネット業界で圧倒的な地位にいて、危ない橋を渡る必要がない。
インターネットに書かれている情報は、間違いも嘘も不正もいっぱいあるというのは、皆が知るところだが、Googleはそれを是正したいと考えている。
読者にとって有益なコンテンツを紹介する検索エンジンとして機能することを考えている。
このような、ごく当たり前のことを考えれば、審査員がどのような視点でチェックしているのかがわかる。
Google AdSenseの審査に際しては、まずは審査を通すための無難な記事を5つ作ることをお勧めしたい。